７月末に、ほんとうに久しぶりに旅行してきました。……といっても、ほんの近場に２泊ほどなんですが……。
　宿泊した所がタラソテラピーをやってくれるペンションで、丸一日はマッサージやらリラクゼーションやらでとじこもりきり……(^^;)。でもとっても気持ちよかったです。次の日はとんぼ玉作りに挑戦。ガラスのアクセサリーですね。色や形を選んでバーナーで溶かして作ります。先生のいわれる通りにやってなんとか完成……(^^;)。楽しかったです。旅行から帰ってもアクセサリー作りにはまってしまって、今ラジオペンチなんか持っています。
　間近で花火も見られたし、だれきったワニもみたし、こりまくったカレーも食べたしで大満足の旅行でした。

　……で８月……腐乱状態。
　秋までもたないとゾンビ状態です。ただいまシャカリキになって、ガイナックスの描き下ろしをやっています。（というわけで発売遅れます(;_;)）
　イティハーサ完結記念レアプレゼントの抽選もやらねば……とずっと思っているのですが、そんな状態でまだできていません。（今回は希望賞品を書いていただいたので余計時間がかかるんです→いいわけ）９月のコミックスの発売に合わせて、プレゼント企画第二弾を発表しようと思っているのですが、９月は別の『果てなき蒼氓』の他に、二つ仕事が入ってしまっているので、１０月になだれこむ可能性があります。もいっかい、ごめんなさい。

　そういえば、とあるゴシップ雑誌ににわたしが引退宣言をしたと書かれてあるようなのですが、宣言はしていません(^^;)。ただしばらくは漫画が描けない状況なんです。長いつきあいだったアシストさんたちをこのまま縛っておくのはさすがに申し訳ないので、解散したのです。新しいアシストさんを募集するところから、またはじめるとなるとそう簡単に漫画の仕事は引き受けられなのです。幸い、小説のアンソロジーに参加しませんか……というお誘いがいくつかあるので、ではちょっと漫画のワクをはずして違うことに挑戦してみるのもいいかも……と思っているわけでして……。
　谷さんとのコラボレで、一年近く一人でやる仕事をやってきて、自分は一人でやる仕事の方が向いているのかも……と思ったのも事実ですが、まだ先のことは正直いってわからないのです。

　漫画を文化として高く評価してくれている『ダ・ヴィンチ』に２ページ、漫画を描くことになりました。「マンガで描いてみたい小説」という企画モノです。いろいろな漫画家さんが、感動した小説のワンシーンを２ページだけ漫画化するという企画です。その小説に対する思いいれなどのインタビューも載ります。わたしが描くのは谷甲州さんの『天を越える旅人』です。これはイティのファンのみなさんにもぜひ読んでいただきたい小説です。以前、谷さんが豪華本の後書きに「水樹さんとはどこか根底で似ているものを共有している」……というようなことを書いてくださったのですが、この小説を後年拝読して、ほんとうにその通りだ……とわたしはいたく感激したのです。
　無礼を省みずに言わせていただければこの作品は、もう一人のわたしが書いたように、自分と重なる部分がとても多いのです。キャラも世界も違うのにそれでも双子のように感じる作品です。『ダ・ヴィンチ』ではたったの２ページだけの漫画化ですが、それ以上の漫画化はどんな漫画家にも無理でしょう。(^^;)。
　「天を越える旅人」は、文章でこそその世界をイメージできる作品だからです。ハヤカワ文庫で出ていますので、ダ・ヴィンチを見て興味を持った方は読んでみてくださいませ。
　それから久美沙織さんの『電車』というホラーがいけてます。残暑を吹き飛ばしてくれますので、お手元においてぞくぞくしてください。ハードカバーのかっちょいい本です。