近況コーナーです〜〜〜


2000/12/8
        ☆★☆ 2000年11&12月の近況 ☆★☆

 気がつけば21世紀が目の前……(^ ^;)。
 すっかりご無沙汰してしまって申し訳ありません。
 毎月毎月、文庫の見直しとカバー、書き足しをやっていました。
 (文庫カバーの曼陀羅ですが、デザイナーさんのお仕事と思ってらっしゃる方がおら
れるようですが、あれは文庫用にわたしが描いて(作って)います。もちろん人物は描
き下ろしです(^ ^;))
 7巻が発売されて、一息つけるはずだったのですがふる〜〜い原稿をひっぱりだし
て、綺麗にしていました。
 実はおかげさまで文庫が版を重ねています。またイティ以外の作品も読みたいという
メールなどが編集部に届いたこともあって、古い作品の短編集が二冊早川から出版され
ことになりました。来年の1月上旬と3月上旬です。
 両方ともSF作品ばかりを集めた文庫になります。

 1.文庫のタイトル『樹魔・伝説』(「じゅまでんせつ」と読みます)
    収録作品……☆ケシの咲く惑星(1985/12)
                              ☆月子の不思議(1985/3)
                              ☆樹魔(1979/12)
                              ☆伝説(1980/5)
                              ☆墓碑銘2007年(2000/2)
          最後の「墓碑銘2007年」は光瀬 龍さんの原作を漫画化した作品です。
    編集さんの巧みな話術で描くことになった作品です(^ ^;)。光瀬さんの短編は
    初めて読んだのですが、この作品だけ唯一ラスト部分に主人公の不屈の精神
    が描かれているのです。それでこの作品を選びました。その他の作品はどれ
    も悲惨なラストで絵にしたいという気持ちにはなれんませんでした(^ ^;)。
    わたしはこう見えてもハッピーエンドが好きなんです。(つっこまれそうで
    すが(^ ^;))

 2.文庫のタイトル『月虹 ーセレス還元記ー』(「げっこう」と読みます)
    収録作品……☆タイトル作品のみ(1981/4〜9)
    『月虹』は連載当時ぎゅうぎゅう詰めだったのでコミックスになった時に涙
    の描き足し54ページというのをやらかしました(^ ^;)。これからまたあの切
    った貼ったの原稿を見直すのかと思うとクラクラしてきます(^ ^;)。

 それから1月と3月の間の2月に、谷甲州さんとのコラボレ作品『果てなき蒼氓』
が刊行される予定です。この作品はSFマガジンに1年間連載された実験作品(のよ
うなもの)で谷さんが主にお話をわたしが絵を担当しました。
 連載当時は二色印刷でしたが、実際は全部フルカラーで描いていました。
 このホームページをずっと覗いていらしたみなさんはフルカラーをご覧になってい
たかと思います。全ページフルカラーというとどうしても値段があがってしまうので、
フルカラーのページと二色のページ半々の構成になりそうです。

 さてイティの話題がもう一つ……これから目にする文章を読まれて、喜ぶ方と悔し
がる方とに二分されるとことになると思います。
 冒頭で書きましたように、みなさまのおかげで文庫は版を重ねて、1巻はなんと9
版までいってしまいました。わたしも編集さんもまったく予想外のことです(^ ^;)。
 ……それで、ご褒美というか、サービスというか、これから全巻一気に購入される
方には全巻が入る特製化粧箱がつくことになりました。
 たった今「なんだとぉおお〜〜〜〜〜」と握り拳に力が入られた方、本当にごめん
なさい(^ ^;)。皆様のおかげで実現したことなのに……。
 初めからある程度の売り上げが見込めればこういうサービスもしょっぱなから考慮
されたかもしれないのですが、なにせわたしの読者さんはシャイな方(^ ^;)が多いので
声を大にして「Fanですっ!!」と世間にアピールして下さる方が少ない為、イテ
ィがこれほど多くの方々の手元に旅立っていけるとは全く思わなかったのです(^ ^;)。
わたしは初版でさえ売れ残るのではないかと心配していたくらいですから……。
 とはいえ、やはりあまりと言えばあんまりなので、特製化粧箱がほしいぞ…という
方には、実費と送料(500円分の切手)がかかってしまいますが通販で手にいれる
ことができるようになっています。(早川からのお知らせはトップページに)

 表玄関においてあるチベット風曼陀羅(^ ^;)が正面の絵です。この化粧箱の為に新た
に曼陀羅を二つ描き下ろしました。どれだかわかりますか?(^ ^;)インテリアの一部に
なれるように、大人っぽい感じにしてみました。本箱にいれてしまうと見えなくなっ
ていまいますが、わたくしめは(^ ^;)、頼まれもしないのに、側面にもイラストをいれ
てしまいました。(右に律尊さま。左に鬼幽さま)全体はおちついた金色です。

 おっと忘れるところでした。7巻の描き足し情報です。
 増えているページ数としては17ページで、いじったページは20数枚です。ただし
かなり巧妙に(^ ^;)描き広げているので、あきらかに豪華本と違うとわかるのは、5
〜6ページではないかと思います。両方買っていただいた奇特な皆さん、比べて楽し
んでみてください。これも一種の職人芸?(^ ^;)。

 イティの文庫のお仕事の合間をぬって、友人のミステリ作家太田忠司さんのeNOV
ELS化した作品『ペットからのメッセージ』の表紙イラストと謎解きに必要なイラス
トの二点を描いたりしていました。太田さんの作品はどれも情緒をゆさぶられる作品
が多く、殺伐としたミステリーとは一線を画す仕上がりになっていてわたしは大好き
です。ミステリーなのに泣いちゃったりします(^ ^;)。最新刊は『ベネチアングラスの
謎』というタイトルです。eNOVELSはネット上からダウンロードできます。興味を
持たれた方は太田さんのホームページをご覧下さい。
(太田さんのホームページ→ http://www2.cjn.or.jp/~tadashi/)

 もう一つ新しい話題があったのですが、長くなってしまったので次回の更新に回し
ます。次の更新はあまり間があかないようにいたしますね(^ ^;)。
 最後にまだ一部の皆さんにプレゼントが届いていないと思いますが、ほんとにごめ
んなさい。Macの故障やパソコンの新旧交代で遅れてしまいました。これから発送
します。
 それから、文庫の最終巻が発刊されてからたくさんのメールをいただいているんで
すががたくさん過ぎてお返事がすぐにかけません(;_;)。これまたごめんなさい。気長
にお待ちくださいませ。ありがたくなんども読み返して明日へのエネルギーにしてお
ります。
 寒くなってきましたので、風邪にお気をつけてお過ごし下さいね。
 ほんとにもうすぐ新世紀……。