テルツ少年合唱団は、モーツアルト生誕200年に結成されたので、当然モーツアル
ト・イヤーである今年と、イベントが重なります。
指揮者、シュミット・ガデン氏の娘さんバルバラから、父に内緒である企画を進めて
いると言う話は、去年から伺っておりました。お父様を驚かす!そしてそれに是非出
席して欲しいと!今年に入って早々、ご招待状が届きました。サインは勿論奥様。
本当に極秘に進めているのだなと、微笑ましくなりました。
なんとか仕事の調整をして、いつも通訳兼秘書お願いしてる友人Eと5年ぶりにドイ
ツへまいりました!

_バートテルツの街にある美術館へ_

記念の今年、テルツ少年合唱団の歴史
が展示してあります。街を代表する彼
ら。来年の一月辺りまで展示している
との事。
←美術館入り口
のプレート


入ったらこのような衝立が→
合唱団の展示物は上がって1階です。
日本風に言うと2階。ドイツでは1

は-E-となります。

そして入り口には団員の制服を着たマ
ネキンがお出迎えしてくれます
(^_^)
正式な黒い上下と、民族衣装の可愛い
二種類です。
後の世界地図には、彼らが公演をした
各国、都市に印が着いていました。
はい!このようにツーショットの記念
撮影が撮れます(笑)

マネキン団員が持っているのは、普段
団員達が着用しているテルツのロゴ入
りTシャツ。こちらは時々コンサート
会場でも売っています。
入り口の横に大きな楽譜が…。
何と音譜の中にはソリストの顔写真。
部屋はいくつかに分かれていました。
だいたい年代別です。初期の頃の貴重
なポスターや、プログラムが展示して
ありました。
これらの展示はみな、奥様、フラウ・
シュミット・ガデン、ヘルガさんが
並べたそうです。
公演のポスター。かなり古い!


館内にはずっと音楽が流れていました。
音源はどこ?!
部屋のコーナーにパソコンが置かれて
いて、映像とともに流れていました。

このシーン!
ちょうどキャラ、ディーのグレゴール
君と、ミュラー君写ってます!
懐かしいレコードジャケット。
私のお気に入りの一枚もありました。
クラシックをジャズアレンジして、
スキャットで歌ったものです。
少年合唱団でそのような歌を聴いた
事がなかったので、特に印象深い!
で、このあたりが日本コーナーで…
私の漫画がありました〜!
当時FOCUSに載った(ヤバイ記事で
はない!)写真も沢山。
若かったなー私(笑)
オペラでのコスチューム写真も沢山。
ハッと気がつくと、左上にも私の描い
た「魔笛の」衣装を着た主人公達のポ
スターが…。
ちなみに、これです。
(リンクはブラウザ戻るでこちらにお帰
り下さいね)
美術館の一部。
あまりに奇麗に幻想的に撮れたので
アップ致しますね。

雨が降る寒い一日でしたが、館内で
は感激する事が沢山で、とても嬉し
かったです。
テルツ少年合唱団を知り、漫画の題
材にとってから、その歴史の半分は
私も一緒に歩んだのかしらと、展示
物を拝見しながら、感慨深い気持ち
でいっぱいになりました。


_50周年記念コンサート_

久し振りに、テルツ少年合唱団のコン
サートが聴ける!
勢い勇んで劇場へ!
ミュンヘン市内の歴史ある劇場の一つ
プリンツレーゲンテン・テアターです。
以前、私の漫画のモデルになったグレ
ゴールが、この劇場でテルツの少年た
ちのオペラ「ディドとエネアス」を演
出しました。あれを観に入ったのは何
年前?…50周年になるはずです…!
これがチケット。
実は、このコンサートは内々で開かれ
たもので、劇場にはお知らせもチラシ
もポスター1
枚張ってなくて…本当に
今日ここでやるの?って心配しました。
恐る恐る劇場の人に聞いちゃったりし
て(笑)受付にはちゃんと2枚チケット
が用意されておりました。
一曲目はバッハの「モテット」でした。
でもその一曲のみで指揮者のシュミッ
ト・ガデン氏は舞台をおります。
どうやらその辺からが、奥様とバルバ
ラのサプライズ企画のようです。
バルバラに引っ張られて、シュミット
・ガデン氏は客席の一番前に連れて行
かれ最後の一曲を指揮するまでそこで
お客様になっていました。
初期の古い音源の歌声が流れたと思う
と、
いきなりおじさん合唱団登場!
私も驚きました!実は初代のテルツ少
年合唱団の団員たち!シュミット・ガ
デン氏が合唱団を作られたのは19歳
の時ですから、さほど歳の変わらな
い面々です。会場からちょっとざわめ
きと暖かい拍手!その同じ歌を歌い始
めました。もちろん歌はすごく上手
かったです〜〜!!
この頃よりシュミット・ガデン氏も
奥様も、涙を流しておられました。
バルバラの司会でコンサートは進み、
後のスクリーンには、スライドで懐
かしい写真等、映し出されています。
入れ替わり立ち替わり、いろんな人
が指揮をしました!
←なんとアラン・ベルギウス君まで!
合間、合間に来賓の挨拶も続きま
す。この写真はバートテルツの市
長さんから、漫画の?!似顔絵を
頂いたところ。どうやら市長さん
ものすごくナマってお話して(わ
ざと?)「おらが村サを有名にし
てくれてありがとう!」見たいな
感じで、会場の爆笑をかっており
ました。
とても微笑ましい感じで、進行し
ていきます。
今回、司会進行は全てバルバラ・シュミット・ガデンが行いました。彼女も今は
オペラ歌手になって活躍しております。彼女のゲルトナープラツ歌劇場でのオペ
ラデビューを、偶然にも取材中に聴く事が出来ました。「魔笛」3童子のアルト
で、当時10歳でした。
舞台の上で、堂々と美しく華やかに司会をしている彼女
を見ていて、誇らしくそ
して感動してました。母親気分?!あ、お姉さんぐらいにしておこう(笑)

今回のコンサートに同行したグレゴールママのエリカさんが、とても感心されて
おっしゃってました。
「カラヤンやベームなどの誕生日コンサートなどの司会をいろいろと見てきたけ
ど、このコンサートは、心もこもっていて、ユーモアもあり、クオリティがとて
も高い!」
それは、まさにバルバラにとって、最高に嬉しい言葉だったと思います。

 _アフターコンサート_

劇場の一角に広間があります。そこで
アフターコンサートのパーディーが
ありました。
殆どが、団員、元団員とその家族。
まるで同窓会のようでした。
やっとシュミット・ガデン氏と
ツーッショットが!
沢山のかたがお話したくて、行列
をしておりました。
何年ぶり、何十年ぶりにお会いす
る人が沢山で、みな話が尽きな
かったようです。
何を見て笑っていたのか…。
会場は熱気と歓談の声と、端の方で
はミニ舞台が出来上がって、また演
奏と歌が始まってました。
シュミット・ガデン氏は、ワインで
すでにお顔が赤い!
舞台の上の少年たち。
何が始まるのかわくわく…。

結局アシスタント先生の演説!
子供たちは合の手をいれただけ(笑)
アランを捕まえました〜。
彼は今、北ドイツ(デュッセルド
ルフ近郊)で指揮者をしています。
バルバラも大忙し。
翌日の食事の時間を決めたくて探し
回ってしまいました。

劇場で当日会いましょう、と約束して
いたミュラー君もなかなか見つからな
い〜と思っていたら、何と彼は一緒に
メンナーコアでテノール歌ってました!
それも私たちにとってはサプライズな
こと(笑)


漫画のモデルにした懐かしい面々とか、
良く聴いていた頃のソリストとかに会
えてとても楽しいひとときでした!

テルツ少年合唱団、記念の写真集です。
この本も、極秘で作られたらしく、
シュミット・ガデン氏も出来上がるま
で知らなかったそうです。
かなり貴重な一冊かもしれません。
コンサート会場でも売っておりました。
他の記念グッズは…なんとクッション!
何故クッション…?!(笑)
ホテルに戻り、パラパラとめくって
本を見ておりました。
昔の写真が楽しい。初めての外国旅
行公演が…チロルって。隣町?(笑)
この辺のエピソードは劇場のスライ
ドでも笑いをとってました。
それで、私がホテルのベッドで倒れこ
んでしまったページは、ここです…。
私の漫画がここにも…。記念の本に載
せてもらうような絵では無いのに(;_;)
嬉しいやら、恥ずかしいやら…。
翌日レストランでその事を言ったら、
事前に承諾得るべきだった〜?とにん
まりされてしまいました。
これは私へのサプライズでした…(-_-;)
私が今回お祝いに差し上げたのは
記念の色紙と、その絵をスキャニ
ングして作ったpost cardです。
それが左のもの。
テルツの記念本に使われた音符模
様が私と同じでビックリ!
デザイナーさん、同じphotoshop
をお使いだったのね〜(笑)
ちりばめられた音符模様が上手い具
合に本とコーディネートしてました。
バルバラいわく、
「きっとテレパシーで通じ合ってる
からよ」
だそうです!

今年いっぱい、テルツ少年合唱団は記念コンサートをいくつか行います。
50年という節目は、やはり大きいものです!
その歴史の中に、ほんの少しでも入れていただけて?!感謝と嬉しさでいっぱいです。
今は音楽物を描く場がありませんが、機会があったらまたいつか…!

ドイツを発つ前日、バルバラとミュラー君と私たち4人で、ホフブロイハウスへ。
ビール大ジョッキで乾杯!遠く海を経て、こんなに長く続く友情も珍しいねと、嬉し
く思いつつ、またの再会をお約束致しました…。


PS:
後日、新聞に載ったコンサートの事とバルバラへのインタビュー記事をアップ致します!

photo by  _emi.h &michi.t_

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