テルツ50周年記念の年、素晴らしいコンサートがいくつか企画されており、どうしても聴き
たくなりまして…春に引き続き、再びドイツにまいりました。
南ドイツのイールゼーという村での音楽祭です。ちゃんとしたオーケストラ付きのテルツの
コンサートは久しぶりでしたので、大満足の三日間でした。
以下、少しですがご報告、レポートまとめました。

音楽祭プログラムです。指揮者、ブルーノ・ヴァイルが主催?している音楽祭、期間中沢山の
プログラムが組まれているわけですが、表紙を飾ったのはテルツ少年合唱団でした!
コンサート後に、ソプラノのアレクサンダー君とアルトのフレデリック君、テノールのテルツ元
団員フリークナー君、今年12月に日本公演があるとおっしゃっていたヴェラー氏、それぞれのサ
インをいただきました!
コンサートチケット

春の段階で、また秋に来ますと言いましたら、
とても良いお席を用意して下さって…!!
まさにプラチナチケットです。
フラウ・シュミットガデン、本当に有り難う
ございました。
チケットを売っている横では、ちゃんとテルツ
のグッズコーナーも!
CDは勿論、傘も売ってます。春にいった時は
クッションもあったのですが…。
九月一日

本日のコンサート、お知らせ。

一曲目は

*モーツアルト「Regina Coeli」

二曲目が
*ミヒャエル・ハイドン「Requiem」

三曲目が
*ベートーベン「Sinfonie Nr.7」

指揮:ブルーノ・ヴァイル
夜の7時からのコンサートですが、まだまだ明
るい教会前。気持ちの良い季節そして素晴らし
い環境なので、ぎりぎりまで皆さん外で散歩し
たり歓談したりしてました。


一曲目のモールアルト。
テルツ少年合唱団のソプラノソリストです。
ゴメンナサイ、名前きき忘れました。大きなコ
ンサートは初めて?だったのかちょっと緊張気
味。でもとても柔らかい素敵なソプラノでした
よ。私好み〜!終わったあとに、緊張が解けた
のかちょっと泣き顔。お兄さんソリストにぽん
ぽんと御尻たたかれていたのが印象的でした。
ほんと、上手でしたよ〜。

本日メイン?!
二曲目M・ハイドンのレクイエムです。
各パートのソロがふんだんに入る構成の楽曲。
勿論ソプラノ、アルト、ソリストはテルツの
少年たち。
今のカンマーコアで多分一番上手なソリストが
歌いました。真打ち登場といった感じです。
先の少年と違って、歌いっぷりが堂々としてい
る二人。安心して聴ける…うま過ぎる…。
50周年のこの年に、素晴らしいソリストが育っ
ていて奇跡のよう…!
久しぶりの本格コンサートがこのように素晴ら
しかったので、興奮気味のたらさわでした。
これだから…これだからまた聴きに渡独したく
なるんですよね〜〜〜!

最後のベートーベン交響曲7番。
たらさわ、ベートーベンの中ではこの7番が一番
好きなんです!当日まで、この楽曲があるって知
りませんでした…。テルツのプログラムしか頭に
入っていなかった…。
これが〜〜〜!最高に面白かった!クラシック
のコンサートで面白いって…。
いえ、すっごく感動したのですよ、それは事実。
ブルーノ・ヴァイル氏の指揮が緩急素晴らしい
タイミングで。とにかく最終楽章が早いったら
ない!まるでオケとのバトルのようで(笑)
ほんとです、オーケストラメンバー、笑いなが
ら弾いてましたもの。

シュミット・ガデン氏も体全体で感情を表し指
揮をされる先生ですけれど、ブルーノ・ヴァイ
ル氏その上をいく?
え〜と、まるで、エアギターを弾いているよう
な…って、巨匠に失礼な!
でも、感動はこの上なく、スタンディングオベ
イションの嵐でしたよ。
以前に、カルロス・クライバーの7番を聴いた
ことがあるのですが指揮棒の先をちょいちょい
と振る、いたって省エネ…いえいえ優雅白鳥の
ような指揮に対して、ブルーノ・ヴァイル氏は
優雅に飛ぶけれども、どう猛な鷹と言った感じ!
(懐かしい…クライバーの東京公演…あの時ア
ラン君のお父様がバイエル国立歌劇場チェリス
トとして来日し、お会いしたのですよ…)


でもでも、ホットなコンサートでした。その後
のディナーが大変美味しくいただけ、ビールで
ほろ酔い気分になり…最高の夜でした。
(音楽評論家でも何でもないので…言いたい放
題。巨匠達に対して暴言の数々、お許し下さい。)
夜のコンサートが行われる教会の中
通路にも補助席が出て、満員でした!

九月三日-マチネ-

マチネといっても11時からのコンサート。
ランチビュッフェ付きのコンサートでした。

場所は教会に付属している建物。ホテルと事務
所を兼ねている宮殿のような場所。昔修道院だ
ったようで、奇麗に改築されていました。
廊下、階段、まわりこんだ回廊、中庭、調度品
どれもセンス良く、すべて素敵!
たらさわの後ろにあるシャンデリアのようなロ
ウソク立て、奇麗でしょう!!
ガラスで出来ています。
こちらも可愛いロウソク立て!
音符がモチーフ…音楽祭専用?
奇麗な廊下とドア…。
トイレだったりします!
そろそろ観客が集まり始めました。
廊下の端の掲示板には、テルツ少年合唱団の
切り抜き記事が沢山!
コンサートが開かれたのはこのお部屋。

まさに「サロン」コンサートといった感じの素
敵なお部屋です。
昼の演目は、モーツアルト、小品プログラム。


*Prater-Kanons
*Italianische-Kanons

他、三重唱、テノール独唱、ピアノ独奏、
全部テルツの団員と、ピアニストが出演。


間にシュミット・ガデン氏による楽曲の説明が
入り、特にカノンに至っては失笑と苦笑が…!
ご存知ないかたのために…。
プラーターカノン、ちょっと下ネタが入ってい
たりする歌詞なんですね。「びりびりウンチ」
とか「お尻をなめろ〜」とか!…少々鄙猥?遊
び心たっぷりの歌なのです。
これをテルツの元気な少年たちに歌わせると…
もう表情たっぷり?!心の底から面白がって歌
っているようで最高です。
う〜ん、こういった楽曲はウイーン少年合唱団
には荷が重いかも?(笑)
モーツアルトの三重唱「リボンはどこ?」
でソプラノを歌ったアレクサンダー君を褒めて
いるところのシュミット・ガデン氏。本当に素
晴らしいソリストです!!ちなみにテノールは
フリークナー君。くん、て歳でもないか…。
彼も一時期テルツを背負って立つ名ソリストで
した。
独奏、伴奏に使われたピアノ。
ものすごく古いもので、クラビーアとか
ハープシコードといったほうが良いのかな?
独特の音色、サロンコンサートに良くあって
いて細い柔らかい感じの、でもハリのある音
で、良い雰囲気を出していました。

そして素晴らしい、イタリアンランチが付いていました!おかわり自由(笑)
ドイツに来て久しぶりのイタリアンでした。なんかおしゃれ〜。

九月三日-夜の部-
演目はヨゼフ・ハイドン大曲の

オラトリオ「天地創造」


この曲は、テルツは合唱のみ…、と思ってい
たら最後の独唱部分にアルト、フレデリック
が参加。堂々と一緒に歌い上げておりまし
た。オペラのような形式のオラトリオ…。
一部二部三部と別れていて、3時間はかかる
のかな?と思っていましたら…。なんと休憩
無しのぶっ通しでした!!!と言っても、間
二回5分ほどの休憩はありましたが…。
良く見るとプログラムにはその場で、立ち上
がったりして小休憩を!みたいなことが書い
てあったとか…。最初の五分の時は、皆遠慮
がちでしたが、次の五分の時は、ざわざわ〜
とリラックス。立ち上がって伸びをしたり体
動かしたり…。こんな休憩初めてでした。
何が可笑しかったかって…指揮者のブルーノ
ヴァイル氏です。もちろん彼も舞台からおり
ずに、その場にいるのですが、ピアニストの
イスに一緒に座っているんです。
つまりイス半ケツ状態づつ(笑)そして、
なんだか幸せそうにニッコニコしている。
それが妙にかわいらしいって言うか…ほほ笑
ましくて、クラシックのコンサートでこんな
大曲の間に癒される気分になるのも珍しい。
とにかくアットホームなコンサート、すっか
りたらさわブルーノ・ヴァイル氏のファンに
なりました!時間とお金が許すなら、毎年こ
の音楽祭には行きたいくらい!!
最後に、テルツの演奏のこと!
ソリスト陣が素晴らしいのは、去年あたりから
イールゼーのコンサートのDVDを拝見してわ
かっていましたが、実際現地で聴くと、想像以
上の完成度で、ずっと感激しっぱなしでした。
昼のメンナーコア(テルツ男声合唱)のカノン
も見事でした。
イタリアンカノンの、「Lacrimoso」…などは
美しくて涙でそうになりました…!
皆クオリティーが高いという
ことは当然、合唱
も素晴らしいということですべてのバランスが
美しい…。50周年の今、この最高の舞台で彼ら
の最高の音楽を聴くことが出来たのは、一生の
良い思いで、となりました。


50周年を記念したCDアルバムが出ました!
昔の、私がテルツにハマったきっかけになった
ハンス君のいた時代から、現在に至るまでの代
表曲が解説付きで収められています。
「魔笛」三童子はカーステン・ミュラー君とト
ム君が!と、CDには名前は出てますが、実際
歌っているのはカーステンとグレゴールのメゾ
ソプラノです。
裏話として、このレコーディングの時、途中で
トム君変声期に!最後のルチアポップとの4重
唱部分は、急きょグレゴールが呼ばれて録音し
たとのこと。(’81年ハイティンク盤-魔笛-)
私にとってもいろいろな思い出が…沢山詰まっ
ている記念盤です。
http://www.toelzerknabenchor.de/
テルツ少年合唱団公式サイト↑こちらにウエブショップもあります。
michi's atelier
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